2012年8月19日日曜日

アメリカナース向けビザ取得現状と就職について

最近立て続きにアメリカで働きたい(留学したい)という方々から連絡をいただきました。アメリカでの就労に関して日本で間違った情報が流れているようですので、こちらの現状をお伝えしたいと思います。アメリカに来てしまえば何とかなると思って来た方もいますが、泣く泣く日本に帰国した方がたくさんおられます。日本での仕事が辛いから、とアメリカでの仕事を希望される気持ちはよくわかりますが、下調べをしっかりしてから渡米して下さい。以下の話は、就労可能なビザをお持ちの方は例外です。2012年8月現在。

  • アメリカの看護師免許を取っても、外国人看護師(RN)として働けるチャンスは、現在皆無に等しいです。アメリカの看護師免許を持っていれば、アメリカで働けるとうたっていると看護留学斡旋会社がありますが、これは詐欺行為であり、現在こうした会社へ捜査が入っているようです。
  • スタッフRNとして取得できる労働ビザは、現在発行されていません。以前はH1Cビザ(学士を持たないRNでも申請できる)が取得できましたが、現在発行が中止されています。看護師不足のために設けられた看護師用グリーンカード取得特別枠は、2006年に廃止され、その後再開されていません。
  • グリーンカード第3優先枠にアプライすることは、現在も可能ですが、発行までに数年かかると言われています。 
  •  アメリカ人の新人RNにとっても就職の超氷河期です。
  • 看護修士号を取得すれば、現在も発行されているH1Bビザに申請できます。そのため、NPやCNSコースへの進学希望者が増えていますが、この不景気でアメリカ人の希望者も多く、必ずしも入学できるとは限りません。ちなみに私が卒業した大学院は合格率10倍。
  • 看護学士が必要なRNポジションを取れば、移民法上H1Bに申請
  • もできるようですが、申請が却下される可能性が高いそうです。一度却下されると、再申請が難しくなるらしい。
  • NPやCNSなどのAPRNになり、学歴上H1Bに申請できても、病院からビザサポートをもらわなければ、実際にはH1B申請できない。
  • この不景気で、潰れた病院や経営難に陥っている病院が多く、経費削減のため、$5000~10000かかると言われている外国人ナースのビザやグリーンカードへのサポートを相次いで中止しています。アメリカ人ナースを雇った方が安上がりだし、失業率が下がるから。ビザサポートをしている病院は一握り。
  • 何らかの学位をアメリカで取れば、OPTが取得でき、合法的に1年間働けますが、この不景気の中、1年だけ雇用してくれる病院は少ない。
  • APRNとなっても、H1BではRNとしては労働できない。H1Bの基準を満たすために、APRNなど大学修士課程卒業以上の能力が必要な仕事をしなければならない。
  • 修士課程を卒業している看護教員や臨床試験ナースなどのアカデミアの人はビザサポートをもらいやすいが、APRNは臨床家のため難しい。 
 <結論>

    RNだけでなくAPRNも現在仕事をもらうことは、ほぼ不可能。かなりの努力と運で切り開けるかもしれませんが。。
    多大な時間と労力と大金を使う前に、もう一度よく考えて下さい。
    こちらに来たら何とかなる状況ではありません。ただし、移民法はコロコロ変わるので、明日ビザ発給が再開される可能性がなくもありません。たとえ帰国することになってしまっても、こちらで勉強したことは、日本で必ず役に立つと思います。とにかく、こちらにきて「こんなはずでは」とか「知らなかった」ということがないよう、後悔しないように、まずはよく調べて下さい。