2011年2月2日水曜日

NPプライマリーケア実習開始

1月の積雪量が史上記録を更新したそうだ。アメリカ東海岸は大荒れの天気が続き、雪の写真をのんきに撮っていたことが、すごく昔のことに思える今日この頃。また昨日雪が降り、今日もこれから降る予報。今回は、みぞれ混じりの雪で、道路はツルツル。転びそうになった人とか、スピンしそうになった/した車も何台も見た。除雪はすぐにされるのだけれど、今までの雪が寒さで全然解けなくて、側道に山積みになっているのだ。そのせいで、2車線の道が1車線になったりしていて、運転に時間が掛かって、そしてものすごく疲れる。

こんな天気で、実習先のクリニックが休診になり、実習もお休みに。

NP実習が始まって、早3週間。NP実習では1学期に2箇所の実習先に毎週8時間ずつ行く。今学期は、がんの実習ではなくて、プライマリーケアの実習だ。一箇所は、神経科クリニックの医師Mが、もう一箇所はプライマリーケアを専門にしている老年NP、Jがプリセプターをしてくれている。

もう一箇所の実習先がなかなか決まらなくて、かなりやきもきした。実習開始時期が遅れたとしても、今学期はそれぞれの実習先で120時間の実習をこなさなくてはいけないから。開始が遅れればその分のしわ寄せが後にやってきて、時間のやりくりが大変になるのだ。まあ、一番心配していたのは、コーディネーターをしている大学の先生だったと思うけれど。RNライセンスがない州では、医療行為ができないので、最悪約180マイル離れたペンシルベニア州に行くことも先生と話していた。

結局はどちらもコネチカット州内に決まった。Jのところは、今学期の3週目にあたる先週やっと決まって、先週の金曜日に行き始めた。これから数週間はmake upするために、週2回通う予定。M医師のところは15分ほどで行ける距離にあるけれど、Jのところは片道22マイルにも関わらず、山道を運転しないと行けなくて、それに朝と夕方はかなり渋滞するので、1時間ほどかかってしまう。まあ、州内に決まっただけよしとしよう。

M医師もナースプラクティショナーJもどちらもとてもいい人でよかった。今までプリセプター運がいいように思う。

M医師は私が今まで会った医師の中で、最高にすばらしい医師だと思う。実習初日、クリニックにどんな患者さんがくるのかの話から始まるのかと思いきや、Mはまず、「患者さんとの良好なコミュニケーションの取りかた」を話してくれた。どんなに診断技術がすぐれていても限界がある。患者さんの症状や思いを、うまく引き出すことが最高の診療につながると。これを聞いて、うまく表現できないけど、衝撃が走った感じがした。Mは実際に良好なコミュニケーション技術を実践しているのだ。神経科というと、多くの患者さんが「気違いが来るところ」と思っている。硬い表情で来院してくる患者さんの表情が次第に柔らかくなって、どんどん思いを話し始めるのが、手に取るようにわかるのだ。

プライマリーケアの医師としてよりは、紹介されて来る患者さんがここではほとんど。他院の神経科の医師やNPが診断名をつけられなくて、困って紹介されてくるケースが多いのだけれど、Mのすばらしい問診技術で解明されていくのだ。性格を良くした、Dr.Houseみたいな感じ。鑑別診断の下の下の方に来るような稀なケースになることも、珍しいことではない。私にはもちろんこの域に達するのは無理だけど、問診技術と診察技術を身につけて、そして鑑別診断を考えていく上で、最高にいいプリセプターに巡り合えたと思う。

Jはとてもやさしい4児のシングルマザー。Jもコミュニケーションの取り方がすばらしい。ただ、私の問診や診察技術で、指摘してほしいところを聞いても、You are doing fine. としか言ってくれないのがちょっともの足りない。どうしてもとってもきびしかったあのプリセプターVと比べてしまうのだ。ない物ねだりなのはわかるけど。